脂漏性皮膚炎って何?
2008-02-18


顔がなんとなく、なんとなく 赤くなる。
ちょっと粉を吹いたようなカンジ、、
少しかゆい
特に眉間、鼻のワキ
ときどき消えるが、またでてくる、、、
そんな症状は
まず
「脂漏性皮膚炎」
これ、実はよくわかっていない皮膚病なんだな。
皮膚には
人間と仲良くなって「共生」している微生物がいる。
そのなかで
「マラセチア」
というカビは有名なんだ。
どうもこのカビ、、増えすぎると脂漏性皮膚炎という病気を招くらしい。ただし、善玉のカビなのでご安心を。
なんせ、顔が赤くなり、かっこ悪い。
どうにかしないと、と思いながら日々過ぎていく。
脂漏性皮膚炎は命には別状ない病気だけど
とにかく「かっこ悪い」
「赤ら顔」「ホテリ」などの症状は脂漏性皮膚炎を疑う。
治療がまた難しい。
よく「ステロイド」という塗り薬を処方する医師がいる。
だけどステロイドを顔に塗っていると
「ステロイド酒さ」という、これまた赤みがひどくなる病気になるのでご注意。
ステロイド剤には以下のような名称のお薬がある
ロコイド
キンダベート
アルメタ
リンデロンVG軟膏(V軟膏も同じ)
リドメクス軟膏(クリーム)
プレドニゾロン軟膏
などなど
このうち
ロコイド
プレドニゾロン軟膏
などはよく使われる。
「顔に塗っても大丈夫だよ」といって処方される場合があるが
弱めのステロイドでも副作用を起こす患者がいるので
ボクは使っていない。
では、どうするか?
ニゾラールという塗り薬がある。
これは効果がある場合とない場合にくっきりわかれる。
慎重に処方している。
あまりにも増悪する場合は
ミノマイシンという抗生物質内服が有効。
その他、ビタミン剤でよくなる患者さん
漢方薬でよくなるパターンなど、
中にはイトリゾールという抗真菌剤内服でよくなる場合もある。
ただ、外用薬はどうもうまくいかないケースが多い。
顔に長期間外用できるお薬は「ない」と考えたほうがよいのかも。
保険治療でどうしても治療できないときは
レーザー光に近い光線「フォト」という機械をつかい
治療する。
これは美容外来(電話043-292-7628)でやっているので
問い合わせてみる。
脂漏性皮膚炎は根本的には解決しない。
ダラダラ続くが
うまいぐあいにコントロールすることはできる。

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